リニューアル前は一般展示物と同じ扱いでした、国宝「油滴天目茶碗」。
専用展示ケースの中に納まって茶碗内面へのスポット照明、紫励起LEDによるベース照明、透明度の高い高透過ガラスなどで大変目立つ展示方法に変更されて居ます。
リニューアル前は一般展示物と同じ扱いでした、国宝「油滴天目茶碗」。
専用展示ケースの中に納まって茶碗内面へのスポット照明、紫励起LEDによるベース照明、透明度の高い高透過ガラスなどで大変目立つ展示方法に変更されて居ます。
約2年間の改修工事が終了、4月12日にリニューアルオープンした「大阪市立東洋陶磁美術館」の記念特別展「シン・東洋陶磁―MOCOコレクション」。
私個人的には、2021年12月の「加彩婦女俑に魅せられて」以来に成るので2年半ぶりに成り、待ちに待ったリニューアルオープンに成ってます。
オープン記念特別展と言う事で、東洋陶磁美術館の原点ともいえる「安宅コレクション」と「李秉昌コレクション」を中心に約380件が展示されていて、東洋陶磁美術館珠玉の収蔵品を堪能でき東洋陶磁の世界観にたっぷりと浸れる展示内容に成ってます。
入口が南側に移ってます。
ミュージアムショップ。
帰りは此処に出て来ます。
新しいエントランスホール。
受付を済まして2階に上がります。
2階通路奥の職員にチケットチェックを受けて入館。
館内案内役「mocoちゃん」の元ネタは右の壺。
「青花 虎鵲文 壺」朝鮮時代・18世紀、「虎鵲文」と有るので猫では無く虎の様です。
箱に手を突っ込んで中の茶碗端末を触ると、スクリーン上で天目茶碗が体感出来ます。
天目茶碗型端末。
ミュージアムショップを通って表に出ます。
3月の「ピースおおさか・ウィークエンドシネマ」は2月と同じく特攻隊をテーマにした「サクラ花 ‐桜花最期の特攻-」。
特攻機「桜花」を搭載し沖縄を目指す一式陸攻8名の搭乗員機内での人間ドラマとも言える物語で、アメリカ映画では「頭上の敵機(Twelve O'Clock High)」や「メンフィス・ベル」とか、最近ではイギリス映画の「ランカスター・スカイ」なんて爆撃行の機内での様子を捕えた映画は結構多く有りますが、日本映画では恐らく初めてだと思います。
重い「桜花」を積んで、速度の出ない一式陸攻に次々と襲い掛かる米戦闘機 F-6Fより発射される機銃弾で傷付き命を落とす搭乗員たちを割と淡々と画いて行きます。
私は、こういう映画だと出てくる子道具類が気に成りますが、一式陸攻機内のレイアウトも22型以降の側面銃座が跳ね上げ式の窓型に成っていてそれを開けて機銃を試射する場面が出て来て、その機銃も九二式旋回機銃で、後半に出てきた後部銃座の九九式20㎜旋回機銃も良く出来ていて、最後に投下された「桜花」が少し滑空してから海面近くでロケットエンジンを点火する処なんか良く考証の行き届いてる映画だと思います。
2015年に完成後一部の映画館で公開された後、DVDも限定数販売されてた様ですがNET配信も無い様で、こんな機会でも無いと鑑賞出来ない映画なんですが、使用されてるメディアのせいか画面が暗くて音声が聞き取り辛いのは残念でした。
寝屋川市木屋の「鞆呂岐神社」再訪。
「鞆呂岐神社」へは、2012年4月と2016年1月に参拝してるので3度目に成りますが、2012年の時は雨の中一之鳥居をくぐった処で拝殿を仰ぎ見ただけ、2016年の時は19時少し前辺り1月の事ですでに夕闇が境内を覆っていましたが、新年2日の事で参拝者もチラホラ来られてて淡い灯篭に導かれてお詣り。
と言う事で、ゆっくりお詣りしたのは今回が初めて感が有り結構新鮮でした。
社伝によると創建は淳和天皇の 861年(貞観3年)、淀川河川流域の平野が広がっていたこの地に堤が何か所か築かれ耕作可能地が広がり人々の営みが豊かに成り地元有志の神社建立の勧請により「水無瀬神宮」より社殿を戴いたと云う事でご神紋には16花弁菊花紋が用いられています。
現在の御祭神は「天照皇大神」「豊受大神」「住吉大神」「息長足姫神」「春日大神(天児屋根命)」「蛭子大神」の六社大明神ですが、境内には「史跡・茨田蛇の池跡」と記された碑が有り、「茨田連衫子」の人身御供の故事も伝わる淀川とは縁の深い神社でも有ります。
割とモダンなデザインの「竜吐水」だと思います。
摂社の稲荷神社。
寝屋川市の保存樹です。
「史跡・茨田蛇の池跡」碑。
「ピースおおさか」1階の特別展示室では、1月から4月まで特攻特集のメインテーマ展示「特攻―知覧・万世に遺された若者たちの思い―」の展示スペースとされていて、今回の特攻特集の協力館「知覧特攻平和会館」と「万世特攻平和祈念館」の展示物をお借りした?展示がされていて写真パネルだけでなく特攻隊員の実物の遺書なども展示されて居ます。
協力両館とも旧陸軍特攻機が飛び立った飛行場の名称を冠しその地に開館された鹿児島県内の施設で、ウィークエンドシネマ鑑賞後少しだけですが鑑賞、雰囲気だけでも感じ取る事は出来そうです。
新年からの「ピースおおさか」は、1月から4月まで特攻特集となっており、ウィークエンド・シネマの2月特集は「ラストメッセージ~ “不死身の特攻兵” 佐々木友次伍長~』」。
直接の原作とされているのは、鴻上尚史さんの「不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか(講談社現代新書 2017)」の様ですが、私は鴻上本の元本ともいえる高木俊朗さんが1975年(上巻)1975年(下巻)に著した文芸春秋版のハードカバー上下二巻組を各刊行年に購入していて、十代後半軍用航空機マニアを自認していた頃で欠陥や欠点ばかりが強調される旧軍内に有って軍上層部はともかく現場指揮官の中には各務原航空廠の竹下少佐や佐々木伍長の直属上官である岩本大尉の様な科学的合理性に基づいた判断の出来る指揮官の存在が極めて新鮮で、上下巻ともに一気に読み終えた覚えが有ります。
しかも旧陸軍航空隊内空中勤務者としては最下級とも言える佐々木伍長が尊敬する岩本大尉の命令を正しく理解し最後までその命令を守り通せた事実には、岩本大尉の様な科学的合理的判断に協調できる将校連中も旧軍内に少なからず居たんだなと思わせ、その様な方たちが戦後日本の高度成長を担って居たんだなんて想像させます。
この日はお天気上々で三連休の中日、ウィークエンドシネマも満席で館内の特攻関係展示も賑わってましたが、今回のピースおおさか・特攻特集、より多くの方々が来られると良いのにな~と、思いながら退館しました。