旧大阪砲兵工廠化学分析場に付いて

 5月7日の投稿に沢山コメントを頂いたので、正式には「旧大阪陸軍造兵廠化学分析場」と言う建物に付いて少し。

 この建物および柵で囲まれた地域は国有地で森友問題で有名になった近畿財務局の管理物件なんですが、国指定特別史跡大坂城跡」の一部に含まれ、大阪城公園と一体で都市計画法上の公園計画区域にも指定されているので大阪市にも管理義務が生じていてそれなりの手入れはされて居た様です。

 そこに平成23年度から「大阪城公園パークマネジメント(PMO)事業及び「もと市立博物館」等の民間活用事業に関する調査」事業が大阪市によって始められ当初は「もと市立博物館等」の「等」に化学分析場も含まれて居た様ですがいつの間にか抜け落ち、平成26年大阪市会で市立公園を民営化出来るよう「大阪市公園条例」が改正されPMO事業が正式にスタートし現在の大阪城公園の姿が出来上がりました。

 この大阪城PMO事業の契約期間は、平成27年4月1日から平成?47年3月31日までの20年間に設定されていて、その間大阪市大阪城公園内の主な建物の大きな保守管理は行わず余り予算化もされてない様なので国有物件である化学分析場は放置状態に成り、ここ数年であの様な状態にまで劣化した様です。

 今後大阪市は財政難などを理由に責任逃れを続ける心算と思われるので、所有者である近畿財務局主体で借主を見つけるなり保存活用を図る成りの方策を講ずる必要が有りますが、耐震補強の必要性なども有りこのままでは取り壊される公算が大きく、いかに市民レベルで保存の声を大きく上げるかに成って来ますね。