【神戸ファッション美術館】特別展『もうひとつの顔 ロバート・キャパ セレクト展』

 神戸ファッション美術館で開催されてる特別展「もうひとつの顔 ロバート・キャパ セレクト展」の開期終了日が後数日に成ったので海上都市「六甲アイランド」へ。

 展示構成が、前半「ロバート・キャパによる戦争報道写真の傑作」、後半「有名人やアメリカでの日常風景」に纏められてて、必ずしも時間軸での展示ではないので慣れるまで少し戸惑いますが、東京富士美術館所蔵のコレクションから106点の有名作品が展示されていてフォトジャーナリスト・ロバートキャパの魅力が伝わって来ます。

 良く知られてる様に「ロバート・キャパ」とは、二人の写真家「アンドレフリードマン」と公私ともに親しかった「ゲルダ・タロー」の写真工房の名称とも言え、初期の頃はフリードマンの愛用カメラがライカ、タローがローライフレックスだったので写真サイズの違いで区別がつく様ですが、タローも35ミリを使い始めると分からなくなります。

 1937年にタローがスペインで事故死する頃には、タローは自身名で作品を発表してますが、フリードマンは個人名として「ロバート・キャパ」を使い続けます。

 処で、有名な「崩れ落ちる兵士」の写真の由来に付いては2013年に作家・沢木耕太郎が詳細で合理的な検証を加え、演習中に丘の斜面で転びかけた兵士を連写性の無い当時のカメラの事で偶然(だと思う)ゲルダ・タローが写したと結論付けていますが、論理に破綻の無い結論付けだと思います。

 「ロバート・キャパ」は、1943年に「ライフ」誌と契約後は第2次大戦中の世界各地の戦場で写真を撮り続け、戦後も朝鮮戦争インドシナ戦争などで取材を続け、1954年毎日新聞社の招聘で来日、取材中にインドシナ戦争の取材依頼を受け北ベトナムで地雷に抵触、爆発に巻き込まれて亡く成ります。

 残念な事に、インドシナ戦争の取材が終われば日本に戻って取材を続ける予定だったとも伝わっていて、当時の写真が残されて居ればとの思いが今回の写真展を通じて湧いてきます。

 

丸いのはシェラトンスクエア、右隣りに「神戸ファッション美術館」。

「神戸ゆかりの美術館」と同じ建物ですが、入館料は別会計です。

写真は此処まで。

六甲ライナーアイランドセンター駅