大阪歴史博物館の第134回目の特集展示「蒐集家・高島唯峰 -明治期考古学の遺産-」です。
明治初期、日本の考古学はまだ未発達な時代に東京銀座で歯科医を開業していた高島多米治(号:唯峰)は、関東地方を中心に1万数千点に及ぶ採集活動を行った人物です。
1922年、高島の収集品1万3千点余りが近江長浜の(財)下郷共済会に売却され展示施設・鍾秀館に展示されていましたが、戦後それらは複数の機関に売却されその内最多の約6千点を1958年大阪市立美術館が購入、その後大阪市立博物館(現・大阪歴史博物館)に移され、2010年から大学などとの共同研究で約5千点に付いては詳細なリストが整えられ現在も作業中だそうです。
以上が高島コレクションの概要ですが、現在の文化財保護法などや考古学的見地に照らし合わせると極めて杜撰な発掘調査と言わざるを得ず、宝探し・トレージャーハンティングの域を出ない単なる考古物・骨董品コレクションで有るとも言える様です。